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【キャッチ・ミー・イフ・ユーキャン】実話ではなくほぼ嘘。どこまでが実話で元ネタは?

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【キャッチ・ミー・イフ・ユーキャン】実話ではなくほぼ嘘。どこまで実話なのか? サムネ

映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は、
天才詐欺師フランク・アバグネイル・ジュニアの半生を描いた作品です。

「本当にこんなことがあったの?」と気になった方も多いかもしれません。

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は実話に基づいていない?

結論からいうと、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は実在の人物をもとにしていますが、

映画で描かれるエピソードの大部分は虚偽や誇張だったと言われています。

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は、実在の天才詐欺師の自伝を原作としているので、長年「実話映画」として知られてきました。

しかし近年の調査によって、
彼の自伝に書かれた内容の多くに裏付けがないことが判明しました。

つまり、

  • 天才詐欺師フランク・アバグネイル本人は実在する
  • 実際に詐欺行為を行っていた
  • ただし映画のような壮大な活躍の多くは事実ではない可能性が高い

というのが一番濃い見方です。

実在の天才詐欺師フランク・アバグネイルとは?

フランク・アバグネイル・ジュニアは1948年にアメリカで生まれました。

10代の頃から小切手偽造や窃盗を繰り返し、
若くして逮捕されています。

のちに自身の体験を自伝として出版し、

「16歳でパイロットになりすまし、医師や弁護士にも変装した天才詐欺師」

として世界的に有名になりました。

そのストーリーを映画化したのが、
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』です。

天才詐欺師・フランク・アバグネイル実際の犯罪の歴史

1948年:誕生

ニューヨーク州ブロンクスで誕生。

4人兄弟の1人として育ちます。

1964年:16歳で家出

両親の離婚後に家を出て独立。父親のガソリンスタンドで働き始めますが、

父親のクレジットカードを悪用したり、偽造チェックを使用したりするようになります。

偽造チェックとは

「チェック」とは、小切手のことです。

他人の口座や存在しない口座を使った小切手を作成し、本物のように見せかけて現金や商品をだまし取る手口です。

1964年12月:海軍入隊と除隊

16歳で海軍に入隊に入隊しましたが、3ヶ月で除隊させられました。

1965年:2回の逮捕・服役

2月に小さな窃盗罪で逮捕され、
そのわずか4か月後には車の盗難でFBIに逮捕
されます。

偽造チェックの使用が原因でさらに罪が重くなり、3年の実刑判決を受けて刑務所に収監されました。

1969年:さらに2回の逮捕

前回の逮捕から4年後、窃盗と偽造で逮捕されます。

客室乗務員へのしつこい接近と、彼女の家族からの金銭窃盗が原因でした。

この逮捕から7か月後、窃盗罪で逮捕・3か月の実刑を受けました。

1970年11月:さらなる逮捕

前回の逮捕から1年後、またもや偽造チェックの使用で逮捕されました。

1971年:10年の実刑判決

偽造と脱獄未遂で10年の長期刑を受けました。

1974年:仮釈放

仮釈放後はセキュリティ関連の仕事を始め、
後に講演活動などで有名になりました。

『キャッチ・ミー・イフ・ユーキャン』はどこまで実話なのか?
映画と実話の比較

項目映画での描写実際の事実
パイロット詐称パンアメリカン航空のパイロットとして世界中を飛び回る数週間ほどTWAのパイロットを装った程度と言われている
医師詐称病院で小児科医として勤務その時期は刑務所にいたため事実ではない可能性が高い
弁護士詐称司法試験に合格し検察で働く合格記録が確認されていない
FBI捜査官カール・ハンラティが執拗に追跡実在しない複合キャラクター
父との関係深い親子関係が描かれる家出後はほとんど会っていなかったと言われている
脱出劇飛行機のトイレから脱出実際の脱出方法とは異なる
犯罪規模26カ国で250万ドル以上の詐欺実際は比較的小規模な犯罪だったとされている

パイロットになりすました話は実際には小規模

映画では、フランクがパイロットの制服を着て、

  • 世界中を自由に飛び回る
  • 豪華なホテルに泊まる
  • 偽造チェックで大金を使う

という様子が描かれています。

パイロットのなりすましは実話ではあるものの、映画ほど大規模ではなかったそうです。

実際には航空会社の制服を着て関係者を装ったことはあったようですが、

世界中を自由に飛び回った証拠は確認されておらず、客室乗務員への執拗な接近と、彼女の家族からの金銭窃盗に過ぎませんでした。

医師やなったのは実際には嘘である可能性が高い

現在では、
医師や弁護士として働いたという主張の信ぴょう性は低いとされています。

病院側も、当時そのような夜勤のポジションが存在しなかったことを確認しています。

特に、
その時期の多くを刑務所で過ごしていた記録が残っているため、
映画のような活躍は事実とは考えにくいようです。

弁護士になったのは実際には嘘である可能性が高い

映画では司法試験に2週間で合格し、司法長官の事務所で働いていますが、

実際には司法試験に合格した記録は確認されておらず、嘘である可能性が高いです。

教授としての経歴も嘘の可能性が高い

映画では、「ブリガム・ヤング大学」というところで社会学の教員助手として勤務していますが、

実際にはその大学で勤務していた記録が存在しないことが確認されています。

FBI捜査官のモデルと、捜査官として働いたというのも嘘

映画で トム・ハンクスが演じたFBI捜査官のカール・ハンラティは架空の人物です。

ただし、
複数のFBI捜査官をもとにしたキャラクターで、
主なモデルの一人としてジョセフ・シェイ捜査官が挙げられています。

そして、実際にはFBIとの関係も嘘であり、

「FBIの特別捜査官」として働いたという話も嘘であることが判明しています。

なぜ「実話」という嘘が広まったのか

フランク・アバグネイル・ジュニアの物語が世界中に広まった最大の理由は、

本人の話があまりにも魅力的だったからです。

16歳の少年が、

  • パイロットや医師、弁護士になりすましながら世界中を飛び回る
  • FBIを手玉に取るというストーリー

は、まるで小説のような面白さがありました。

1978年には、
すでに一部の記者が内容の矛盾を指摘していました。

しかし当時はインターネットがなく、検証記事が広く共有されることはありませんでした。

その後もフランク・アバグネイルは講演活動やメディア出演を続け、自らの伝説を語り続けます。

その2年後の1980年に出版された自伝『世界をだました男』によって、

この物語は「本人の体験談」として広く知られるようになります。

そして2002年、
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』が映画化されたことで、
この物語は世界的に有名になりました。

映画の成功によって、
多くの人が「本当にあった話」として受け止めるようになったのです。

しかし近年になって調査報道や書籍によって、
数々のエピソードに裏付けがないことが明らかになりました。

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は実話映画として見るべき?

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は「完全な実話」というより、

実在の人物が語った物語をもとにしたエンターテインメント作品

と考えるのがいいです。

むしろ、フランク・アバグネイル最大の詐欺は、

自分自身の伝説を世界に信じ込ませたこと

とも言われています。

この視点で見ると、
映画そのものがさらに面白く感じられるかもしれません。

まとめと人気の実話解説記事

  • 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は実在の人物をもとにした作品
  • 原作となった自伝の内容には虚偽や誇張が多い
  • パイロット、医師、弁護士としての活躍は裏付けが乏しい
  • FBI捜査官カール・ハンラティは架空の人物
  • 実際の犯罪は映画より小規模だったと考えられている
  • 「実話を題材にしたフィクション」として見るのがおすすめ

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